嵯峨・常盤・花園地区から市街地中心部へ 91号系統
この路線は洛西営業所(近鉄委託)担当です。
一方の起終点が「大覚寺」である為、観光客の利用もありますが、新丸太町通沿線(嵯峨野・常盤・花園地区)と市街地を結ぶ『地域の足』としての役割を大きく担っています。私的にも、通勤等でよく利用する身近な路線です。
市街地側の起終点は四条烏丸です。阪急や地下鉄烏丸線に接続し、市街で一番の商業地域です。
ここから四条通を西進します。平将門の首塚由来の「膏薬の辻子」を過ぎ、四条堀川を越え、四条大宮に着きます。ここでは、阪急の他、嵐山行嵐電にも接続します。
更に西進し、新選組ゆかりの「壬生寺」近くを通ります。バスは西大路四条(西院)を右折します。
この地名、西院とは古く淳和天皇の離宮・後院が京都の西方のこの地にあった事に由来すると言われています。また、嵐電の駅名は西院を「サイ」と読みます。上の写真左の白壁は「高山寺」のものですが、ここは「賽の河原」(サイノカワラ)にまつわるお話も存在します。
ここからバスは進路を北に変え、西大路通を北上します。
嵐電にも接続している西大路三条を過ぎ、西大路御池では地下鉄東西線と接続します。
北上を続け、緩やかな上り坂の頂上が「太子道」です。なぜ太子道の由来は、この交差点から西へ伸びる道は聖徳太子を祭る「広隆寺」への昔の参道だったからです。この先、円町の交差点で左折したバスは、JR円町駅前のバス停に停車します。ここから先はJR嵯峨野線と並行して西進します。
「妙心寺」前を過ぎ、JR花園駅を発車すると、右手に「双ヶ岡」が現れます。吉田兼好が徒然草を執筆したとされる場所です。そして、「太秦映画村」近くを通り、嵯峨野へ向かいます。
JR嵯峨嵐山駅を過ぎ丸太町清滝道を右折、嵯峨釈迦堂(清涼寺)を左に見て右折、「大覚寺」に着きます。また、この交差点を直進すると、愛宕山の登山口、清滝に至ります。途中、五山の送り火「鳥居」の麓を通過します。
到着したバスは折返し、四条烏丸行きとして発車していきます。
今回は、名所・旧跡・伝承なども辿ってみました。