金閣寺、大徳寺方面と市街中心部を結ぶ。12号系統。
12号系統は西賀茂営業所(直営)担当。操車は衣笠操車場(立命館大学前)で行っています。
衣笠地区(金閣寺近辺)、紫野地区(船岡山・大徳寺近辺)から、堀川通経由で南下、四条通で市街中心部に到達する路線です。通勤通学買い物などの住民の足として、また、観光需要もあり高い乗車率で運行されています。
起点は「立命館大学前」。ここに衣笠操車場があります。
「立命館大学前」バス停は、世界遺産を巡るルートでもある「きぬかけの道」に面しています。
「立命館大学前」を発車したバスは、きぬかけの道を「金閣寺前」まで進みます。そこから西大路通に出たところが「金閣寺道」です。
ここから大路は東に折れ、北大路通になります。
やがて、「千本北大路」。そして右に見える丘は船岡山です。この地は平安京の頃から地勢的に重要な拠点でした。ここは、平安京の中心、朱雀大路の真北に当たるこの場所です。「枕草子」や「徒然草」にもその美観が述べられ、また、応仁の乱の際、西軍が陣地(西陣という地名の始まり)としたとされています。現在は織田信長を祀る「建勲神社」があります。
すぐに左手に、「大徳寺」が見えてきます。京都でも有数の禅宗寺院で「茶の湯」文化とも深い関わりがあります。
バスはしばらく東へ進み、「北大路堀川」に到着します。ここには平安時代の歌人「紫式部」のお墓があることは、あまり知られていません。また、お隣には平安時代、昼は朝廷に、夜は閻魔大王に仕えたとの言い伝えがある「小野篁」のお墓もあります。
ここからバスは、堀川通を南下します。堀川通は太平洋戦争時、空襲による火災延焼を防ぐため建物疎開が行われました。現在でも道幅が広いのはその為です。
やがてバスは「堀川今出川」に差し掛かります。ここから左手には堀川が流れています。その向こうにも堀川通と並行して小さな道がありますが、これが旧来の堀川通です。
堀川今出川、ここは球技の守護神「白峯神宮」(201号系統の項でも述べています)があり、南には不思議な伝承が多く残る「一条戻橋」、「晴明神社」があります。
さらに南下、「丸太町通」を渡ると、二条城が右手に見えてきます。
「四条堀川」を左折し、バスは四条通を東進します。この区間は京都市街で最も賑やかな商業地域、繁華街です。四条烏丸では、「地下鉄東西線」「阪急電車」と接続します。更に進むと、「河原町通」(阪急河原町駅)を渡ります。その先の橋は「四条大橋」鴨川を渡ります。ここが「四条京阪」です。
その名の通り、京阪電車と接続しています。また、この辺りは「出雲阿国」が1603年の春、かぶき踊りを披露したことに由来する歌舞伎発祥の地とされ、上の画像、バスの後方奥に写っている「南座」では400年を越え歌舞伎が上演されています。年末の吉例顔見世興行は全国的にも有名ですね。
「三条京阪」まで、バスは鴨川沿いを北上します。この道路は1989年(平成元年)まで京阪電車の軌道があったところです。
三条通の交差点でバスは左折し「三条京阪」バス停に到着します。ここが終点にはなりますが、終点だからと言って降車させられる事はありません。三条通、東山通、四条通を行き四条京阪からは往路を逆に「立命館大学前」へ戻ります。
営業係数は「79」(京都市バス全系統平均「92」)
1日平均旅客数「7,242人」(京都市バス合計1日平均「367,698人」)H29年度資料より。
運行頻度平日昼間1時間当たり4本程度。
運行情報は2019年4月現在です。ご利用の際には該当HP等でご確認下さい。