衣笠から烏丸通を経由して市中心部へ向かう 51号系統
烏丸通は地下鉄があります。51号系統は烏丸通を走る希少な路線です。
担当は西賀茂営業所、操車は衣笠操車場で行います。
立命館大学前から市中心部へ向かう殆どの系統は「わら天神前」交差点から西大路通に出るのですが、51号系統、快速205号系統・特205号系統だけは馬代通りを南下、小松原地区を経由してから平野神社交差点から西大路通に出ます。51号系統には、小松原地区の住民利用を考えての経路設定と思われます。
西大路通に出たバスは「北野白梅町」まで南下、左折して今出川通を東進します。
次の「北野天満宮前」バス停を過ぎると「北野天満宮鳥居」を左手に見ることが出来ます。
バスは東進し、千本通、堀川通を越え、烏丸通に到着、ここでバスは右折します。
ここには、地下鉄「今出川駅」があります。写真の右手の森は京都御所です。道路の左手は同志社大学です。
バスは御所を右に見ながら南下します。途中、歴史的に有名な「蛤御門」。左手に足腰の神様、猪の狛犬で有名な「護王神社」を見ることが出来ます。
御所を左手に見ながら、バスは丸太町通に達します。ここからは周囲にオフィスビルが増えてきます。
御池通を左折して、河原町通まで行きます。市役所のある河原町御池から再び南下します。三条を過ぎ、四条通を左折、鴨川を四条大橋で渡ります。
橋を渡った所が「四条京阪前」です。ここから進路を北に変え衣笠へ戻ります。
次のバス停は「三条京阪前」。ここから河原町通に戻り、往路を逆に立命館前大学前に戻ります。
営業係数は「117」(京都市バス平均「92」)。
1日平均旅客数「1,246人」(京都市バス平均「367,698人」)。
運行頻度は平日昼間1本程度。
運賃均一区間内なので230円です。
存在自体は地味なのですが、速達性と混雑しないことが魅力です。
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西賀茂・上賀茂から市街地へ 37号系統
37号系統は、西賀茂起点、上賀茂経由で北大路BT・市街地へ向かう、住民利用の多い路線です。
四条河原町周辺は、観光客、修学旅行生、買い物客でいつも賑わっています。四条河原町を出発したバスは、交差点を左折して四条大橋で鴨川を渡ります。
橋を渡った所が「四条京阪前」です。京阪電車と接続しています。
バスは川端通りを北上し「三条京阪」へ至ります。BT内で時間調整し発車。三条通を河原町通へ。河原町通を北上します。
バスは賀茂川に架かる「葵橋」の手前を左折します。
北大路通の一つ手前の「紫明通り」を左折。「烏丸通」まで西進します。烏丸通を北上し、北大路BTを目指します。
北大路通の交差点を左折したところが北大路BTです。
北大路BTは京都で唯一の地下BTです。
BTを後に、バスは堀川通まで西進します。
バスは北大路BTで満員となりました。地下鉄接続で北大路以北の住民の足として利用されています。
堀川通を北上し、賀茂川に接します。左岸に渡る橋は「御園橋」。渡った所にあるのが「上賀茂神社」です。
バスはここで左折。西進します。「御園橋通船岡東」交差点を右折北上し、「西賀茂の弘法さん」を呼ばれる「神光院」を過ぎ西賀茂営業所に至ります。
料金は均一区間内なので230円です。
営業係数は「98」。京都市バス全系統平均「92」
1日平均旅客数「5,690人」。京都市バス平均「367,698人」(平成29年度)
運行頻度は、昼間1時間当たり4本程度です。
北大路BT以北の利用状況から、とても貴重な地元の足として存在していることが分かります。
運行情報は2019年5月現在です。
衣笠(立命館大学前)から市街地へ快適ランナー 15号系統
15号系統は市街地の北西に位置する立命館大学前と、市街中心部にある四条京阪前・三条京阪前を結ぶ路線です。
立命館大学前と三条京阪を結ぶ路線は15号系統の他、12号系統、59号系統(山越始発)、51号系統がありますが、最短ルートで渋滞も起こりにくいので所要時間は30分強と短くなっています(所要時間では51号系統も同様)。
担当は西賀茂営業所。操車は衣笠操車場で行っています。
立命館大学前を発車したバスは東進し、わら天神から西大路通を南下します。
桜の名所「平野神社」を左に見て、やがて、嵐電北野線の駅がある「北野白梅町」に到着します。
JR嵯峨野線に接続する「円町」をバスは左折し、丸太町通を千本通まで東進します。この辺りは平安京の時代、大内裏があった場所。その千本通の交差点「千本丸太町」は平安京の時代、大極殿があったそうです。
バスはJR二条駅前まで南下、左折して御池通を東進します。二条城のすこし南側の道路です。平安時代に禁苑(天皇のための庭園)として造営された「神泉苑」を左手に見ることができます。
堀川を渡ると、御池通の道幅は急に広くなります。第二次世界大戦時の建物疎開の名残です。
ここから、バスは賑やかな河原町通を四条通まで南下します。「四条河原町」で左折、すぐに「四条京阪前」に到着します。
行き先字幕は「立命館大学前行き」になっています。バスは川端通(鴨東線)を三条まで北上。「三条京阪前」のターミナルに入ります。ここから、河原町通に戻り、往路を逆に立命館大学前まで戻ります。
料金は均一区間内なので230円です。
営業係数は「98」(京都市バス全系統平均「92」)
1日平均旅客数「2,687人」(京都市バス全系統平均「367,698人」)
実績データは平成29年度です。料金等運行情報は2019年5月現在です。
運行頻度は昼間毎時2本程度。以前はもっと運行本数が多かったのですが、御池通を通る地下鉄東西線が1997年に開通してから減便されています。
15号系統は子供の頃からよく利用していました。最もなじみ深い系統です。
南へ向かう観光路線。南5号系統、急行105号系統
京都で人気の観光地、「伏見稲荷大社」を通る路線です。京都駅と地下鉄烏丸線・近鉄京都線竹田駅(一部横大路車庫)を結びます。
横大路営業所(阪急バス委託)担当です。伏見稲荷大社までは、JR奈良線に併走する為、過去は利用客も少なく、南5号系統は1時間当たり1本程度の運行でした。
ところが、観光客激増の為、2015年3月に1時間当たり2本運行へ、2016年3月からは「急行105号系統」が新設され1時間当たり4本運行されるようになりました。「市バス1日乗車券」が使えるため、バスを選ぶ観光客も多いと考えられます。
もう一方の起点、地下鉄・近鉄が相互乗り入れする竹田駅は京都の南のターミナルです。駅の南側を名神高速道路が走っています。
バスは竹田駅東口から発車します。東に向き、国道24号線を渡り藤森まで行きます。ここで左折し北進します。この道は「師団街道」と呼ばれ、大日本帝国陸軍第十六師団の司令部と京都市街を結ぶ街道であったことに由来するものです。
この先、龍谷大学を過ぎると道幅は少し狭くなります。警察学校を過ぎると、まもなく、「稲荷大社前」です。
ここで多くの観光客を乗せ、バスは京都駅に向け北上を続けます。この後の経路は「南5号系統」と「急行105号系統」で少し異なります。
南5号系統は七条通手前の塩小路通を左折西進して京都駅を目指します。
急行105号系統は京都駅八条口を経由する為、十条通で左折します。
また、急行105号系統は「稲荷大社前」と「京都駅前」の間で急行運転を行い、停留所は「京都駅八条口」の一つだけです。
十条通をバスは新烏丸通まで西進、右折して北上します。正面に京都駅と京都タワーが見えてきます。
新烏丸通は八条通で京都駅に突き当たります。左折したところが、このバスの停留所です。
バス停を出て、堀川通を右折します。
営業係数は
南5号系統「98」、急行105号系統「95」(京都市バス全系統平均「92」)
旅客数は(1日平均)
南5号系統「2,078人」、急行105号系統「954人」(京都市バス全系統「367,698人」)
(実績数値は平成29年度のものです)
料金は均一区域内なので230円です。1日乗車券も使えます。
洛北と市街を結ぶ繁忙路線 5号系統
5号系統は京都駅から京都市街中心部を経由し、洛北の岩倉を結ぶ路線です。九条営業所(京阪バス委託)担当。
この路線は、岡崎公園や銀閣寺付近を通る為、観光利用も多くあり、乗車率の高い路線です。
バスは京都駅から烏丸通を北上し、烏丸五条に到着します。ここから四条河原町までは、2ルートに分かれます。一つは、このまま烏丸通を北上し四条通を東進する従来のコース。もう一つは、五条通を東進して河原町五条から河原町通を北上して四条河原町に至るコースです。これは京都市の「四条通歩道拡幅事業」として四条通の歩道が拡張され、車道が削減されたことによる慢性的な渋滞を回避する為の五条通経由です。およそ半数の便が五条通経由となり、行き先表示の系統番号上部に「五条通」と記載されています。
四条河原町からバスは、賑やかな河原町通を北上します。バスは市役所のある御池通まで北上し、右折して御池通をしばし東進します。
鴨川を渡り、川端通(鴨東線)を少し南下、三条京阪に到着します。
バスは、三条京阪から三条通を東進、東山通を過ぎ、神宮道を北上します。平安神宮の大鳥居が見えてきます。
鳥居をくぐり、次の交差点である二条通を右折、観光客が多く利用する岡崎公園バス停に着きます。この周辺には、平安神宮の他、京都市立美術館、ロームシアター京都、京都市動物園が点在しています。バスは二条通を白川通まで東進します。
そして、白川通を一路北上していきます。
錦林車庫を左に見て少し行くと「銀閣寺道」です。左手に見える山は「吉田神社」のある吉田山です。さらに白川通を北上し、修学院を過ぎ、山端跨線橋を渡ると、宝ヶ池です。
バスは宝ヶ池通りを西進し、地下鉄烏丸線の終点「国際会館駅前」に到着します。
この国際会館駅の次の停留所が岩倉操車場終点です。
現在は、地下鉄烏丸線が開通し、京阪電車は出町柳まで延伸し、岩倉に繋がる叡電と連絡するようになったので、岩倉地域の住民利用は減少しているようですが多くの観光客で銀閣寺-京都駅間は混雑します。
営業係数は「86」(京都市バス全系統平均「92」)
1日平均旅客数「13,000人」(京都市バス全系統平均「367,698人」)
(平成29年度資料)
運行頻度は昼間1時間当たり8本。市街循環系統並みの運行本数です。
金閣寺、大徳寺方面と市街中心部を結ぶ。12号系統。
12号系統は西賀茂営業所(直営)担当。操車は衣笠操車場(立命館大学前)で行っています。
衣笠地区(金閣寺近辺)、紫野地区(船岡山・大徳寺近辺)から、堀川通経由で南下、四条通で市街中心部に到達する路線です。通勤通学買い物などの住民の足として、また、観光需要もあり高い乗車率で運行されています。
起点は「立命館大学前」。ここに衣笠操車場があります。
「立命館大学前」バス停は、世界遺産を巡るルートでもある「きぬかけの道」に面しています。
「立命館大学前」を発車したバスは、きぬかけの道を「金閣寺前」まで進みます。そこから西大路通に出たところが「金閣寺道」です。
ここから大路は東に折れ、北大路通になります。
やがて、「千本北大路」。そして右に見える丘は船岡山です。この地は平安京の頃から地勢的に重要な拠点でした。ここは、平安京の中心、朱雀大路の真北に当たるこの場所です。「枕草子」や「徒然草」にもその美観が述べられ、また、応仁の乱の際、西軍が陣地(西陣という地名の始まり)としたとされています。現在は織田信長を祀る「建勲神社」があります。
すぐに左手に、「大徳寺」が見えてきます。京都でも有数の禅宗寺院で「茶の湯」文化とも深い関わりがあります。
バスはしばらく東へ進み、「北大路堀川」に到着します。ここには平安時代の歌人「紫式部」のお墓があることは、あまり知られていません。また、お隣には平安時代、昼は朝廷に、夜は閻魔大王に仕えたとの言い伝えがある「小野篁」のお墓もあります。
ここからバスは、堀川通を南下します。堀川通は太平洋戦争時、空襲による火災延焼を防ぐため建物疎開が行われました。現在でも道幅が広いのはその為です。
やがてバスは「堀川今出川」に差し掛かります。ここから左手には堀川が流れています。その向こうにも堀川通と並行して小さな道がありますが、これが旧来の堀川通です。
堀川今出川、ここは球技の守護神「白峯神宮」(201号系統の項でも述べています)があり、南には不思議な伝承が多く残る「一条戻橋」、「晴明神社」があります。
さらに南下、「丸太町通」を渡ると、二条城が右手に見えてきます。
「四条堀川」を左折し、バスは四条通を東進します。この区間は京都市街で最も賑やかな商業地域、繁華街です。四条烏丸では、「地下鉄東西線」「阪急電車」と接続します。更に進むと、「河原町通」(阪急河原町駅)を渡ります。その先の橋は「四条大橋」鴨川を渡ります。ここが「四条京阪」です。
その名の通り、京阪電車と接続しています。また、この辺りは「出雲阿国」が1603年の春、かぶき踊りを披露したことに由来する歌舞伎発祥の地とされ、上の画像、バスの後方奥に写っている「南座」では400年を越え歌舞伎が上演されています。年末の吉例顔見世興行は全国的にも有名ですね。
「三条京阪」まで、バスは鴨川沿いを北上します。この道路は1989年(平成元年)まで京阪電車の軌道があったところです。
三条通の交差点でバスは左折し「三条京阪」バス停に到着します。ここが終点にはなりますが、終点だからと言って降車させられる事はありません。三条通、東山通、四条通を行き四条京阪からは往路を逆に「立命館大学前」へ戻ります。
営業係数は「79」(京都市バス全系統平均「92」)
1日平均旅客数「7,242人」(京都市バス合計1日平均「367,698人」)H29年度資料より。
運行頻度平日昼間1時間当たり4本程度。
運行情報は2019年4月現在です。ご利用の際には該当HP等でご確認下さい。
京阪-京都駅「直結!」 「京阪七条-京都ステーションループバス」新規開設
2019年4月1日、京阪バス(洛南営業所担当)が、「京阪七条-京都ステーションループバス」を新規開設しました。
京都駅東隣の「ザ・サウザンドキョウト」と「七条京阪前」を約5分で直結します(途中停留所はありません)。
7:00頃から21:00頃まで、15分間隔で運行されます。
これまでは、京阪電車の駅では京都駅に向かうには、「東福寺」でJRに乗り換えるよう案内がありました。この4月から、新しい連絡ルートが出来ました。また、京阪線内でも「ステーションループバス」のアナウンスがあります。
4月2日、朝と昼の2回乗車しました。乗客は、朝は私を含め2人でしたが、昼は10人程度でした。皆さん、京阪からの割引券をお持ちでした。料金は230円(交通系ICカード利用可能)ですが、「京阪電車」および「ザ・サウザンドキョウト」「京都センチュリーホテル」を利用すると100円(現金のみ)になります。(割引券が必要。それぞれ配布されています)
車両デザインは定期観光SHD特別車で人気の「舞妓さん」デザインです。こちらのデザインは大阪方面の高速バスにも採用されており、京阪バスのキャラクターデザインとして浸透しています。
また、「芸͡妓さん」デザインの車両もあります。
京阪沿線に住む私は、京都駅-京阪七条間は市バスで頻繁に利用していましが、東山方面への観光客による混雑で乗車、降車共に一苦労でした。今後は、この路線の利用により、随分と快適になりそうです。
掲載画像は2019年4月撮影です。
運行情報は2019年4月です。ご利用の際には該当㏋などでお確かめ下さい。
京阪バスでは同じく4月1日より「京都醍醐寺ライン」(山急バス改定)、「西本願寺清水寺ライン」(新規路線)という路線も登場しました。後日、乗車する予定です。